*インターンブログ③*SDGsジャパンが1歳になります!SDGsについて、色んな人の声を聞いてみよう!


こんにちは。インターンの山中です。インターンブログ第3弾は、SDGsジャパン1周年記念イベントについての報告を致します。

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 SDGsジャパン1周年記念イベント、題して「SDGsジャパンが1歳になります!SDGsについて、色んな人の声を聞いてみよう!」は、聖心女子大学協力のもと、聖心グローバルプラザで行われた。市民社会・企業・報道関係者・大学関係者・大学生と、様々なセクターが参加するこのイベントは、当団体地域連携担当アドバイザー新田英理子の挨拶と、専務理事稲場雅紀のビデオメッセージで幕を上げた。タイムスケジュールは以下の通り。

14:30~15:10 【第一部】SDGs市民社会ネットワークの取組みと今後に向けて

15:30~17:00 【第二部】SDGsについて、色んな人の取り組み事例を聞いてみよう!

17:30~18:30 【第三部】情報交換会・交流会

第1部:SDGs市民社会ネットワークの取組みと今後に向けて

<登壇者>

1. SDGs市民社会ネットワーク 業務執行理事 今田克司

2. SDGs市民社会ネットワーク 代表理事 黒田かをり

3. 国連生物多様性の10年市民ネットワーク四国地域グループ 谷川徹氏

4. SDGs市民社会ネットワーク 業務執行理事 長島美紀

<司会>

SDGs市民社会ネットワーク 地域連携担当アドバイザー 新田英理子

 業務執行理事の今田克司の国際的な流れ、またSDGsジャパンの今後の動きに関する話はから始まった。続いては、当団体代表理事である黒田かをりからの挨拶。最近SDGsは注目されつつあるが、セクター同士の交流が不十分だと指摘する。関心が高まっているからこそ、各セクターが互いの意見を参考に活動していかなければならない。この他国連生物多様性の10年市民ネットワーク四国地域グループの谷川徹氏からSDGsに関する地域の動きについての講演、当団体業務執行理事である長島美紀からSDGsを通じた社会のつながりについての講演、(公社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの大野容子氏からSDGsジャパンのユニット活動についての講演があった。

包括的な対応...?

 例えば、ある母親が自分の子どもが川で遊ぶ姿を眺めながら「子どもたちがいつまでも遊び続けられる川であってほしい…」と願ったとする。些細などこにでもある願いに聞こえるが、叶えることはそう容易ではない。川の水質を守ること、生態系保全子どもが安心して遊べる地域環境づくり、親の労働時間…様々な問題がでてくる。この問題に包括的に対応するのがSDGsなのだ。(谷川氏講演より)

 また、生態系を守る、といっても単に下水処理能力を上げて水質をきれいにするということでは解決しない。最近のりの産地で、のりが激減した。原因を調べると、下水処理の能力の向上によりプランクトンが激減し、魚のエサが減り、結果として魚がのりを食べるようになったことで生産量の減少につながったのだという。これを受け、わざとプランクトンのエサになるものを海に流すことでのりの生産量を戻した、という事例があった。きれいな海は必ずしも豊かな海とは言えない。

 このように、意外な方向に結果がでるということもある。そのため、SDGs達成のためには、様々なセクターの協力が欠かせない。最近、よしもと新喜劇やピコ太郎がSDGsを説明していたり、ワイドショーで取り上げられるようになったりと、認知度があがり、企業からの講師派遣依頼も増えつつあるが、どの立場で関わるべきか、また何を語るべきか等、まだまだ追求すべき問題があることも事実だ。(長島の講演より)

 こうした中、SDGs市民社会ネットワークでもユニットごとに各分野での活動を行っており、分野を超えた情報交換や事業連携の議論を行う場として「事業統括会議」を月に1度、開催している。また、各ユニットが政府と連携したり、政策提言をしたりと他セクターとも関わりながら活動している。(大野氏の講演より)

第2部:SDGsについて、色んな人の取り組み事例を聞いてみよう!

<登壇者>

1. 岡山NPOセンター 副代表理事 石原達也氏

2. ジョイセフ アドボカシーグループチーフオフィサー 福田友子氏

3. 八千代エンジニヤリング(株) 主任 吉田拓司氏

<モデレーター>

SDGs市民社会ネットワーク 業務執行理事 星野智子

 地域におけるSDGsの具体的な取り組みについて、SDGsアワード受賞、世界における女性の現状について、企業におけるSDGsの取り組みについての講演があった後、質疑応答の時間が設けられた。ESDとの関連性について、予算確保について、NGO以外のアクターとの連携について…と様々な質問が飛び交った。

地域における取り組み

「岡山の中で色々な問題解決をしていて地域自体を持続可能にしていくために、SDGsを共通の言語にして、一緒に行動したり協働したりする、ということを促しています。」石原氏はこう説明を始めた。岡山は、2016年にESD国際会議をした。それだけに、ここは「持続可能」というキーワードに敏感な地域。そこでSDGsという言葉が活躍するようだ。

 例えば、岡山市と協働で市民中心の条例を作ったり改正したりしているが、この議論では、多様な主体-つまりその地域に住む色々な人が、一緒に持続可能な地域を創る、ということを大きな目的としている。議論、ニーズ調査、プロジェクト政策を、多様なセクターの人がそれぞれの知識や意見を生かして取り組む。

 これまでこの仕組みを生かして、生物多様性問題や、エネルギー問題、若者の政治参画問題、子どもの貧困問題、外国人雇用問題・生活における問題など、様々な問題に対応してきた。ただそこにある問題を対処するだけでなく、その原因も見つけて対処法を考え、総合的な対処を進めている。

 このように、市民が意見を発信しやすい仕組み作りを様々な形でつくっているが、現在また新たに設立中のものがある。それが、「SDGsネットワークおかやま」だ。NGO/NPOを始めとし、組合や中小企業も巻き込んで、合同の目標の策定や取り組みの共有、そして合同で政策提言をする、ということを目指している。こうして、グローバルゴールズをローカル化し、地域レベルに対応してゆくのだ。(石原氏講演より)

世界の問題に対する取り組み

 ジョイセフの中軸(性と生殖に関する健康と権利)は、そのままSDGsのゴー

ル3とゴール5に含まれている。現在、2分に1人が妊娠とそれに関わる疾病によって亡くなっている。その99%は途上国だ。しかし、この問題は適切な避妊方法で充分に予防できる。

 例えばザンビアでは、「3つの遅れ」が命に関わる問題となっている。1つ目は、決断の遅れ。知識がない、もしくは決定権がない為に、病院に行くことが遅れてしまうことだ。2つ目は、搬送・アクセスの遅れ。そもそも対応できる病院が多くないため、病院まで徒歩でたどり着けない程の距離があることが多く、その上代わりの交通手段がない、もしくはあったとしてもその料金が払えないということで遅れてしまうことだ。3つ目は治療の遅れである。たとえ病院にたどり着いても、充分に機材や医薬品が揃っていないことや、専門の医師がいないこともあるためだ。

 これに対し、例えば妊婦や助産師が前もって住めるようにMaternity Waiting Houseを建てたり、性に関する教育を行えるように、Youth Centreをつくったり、地元の人に関わってもらうために運営委員会を設置するなどの活動を行っている。

日本国内では、「ILADY」(Love Act Decide Yourself)という活動を、途上国のこと、自分自身のことを考えるきっかけになることを目的にしている。(日本における避妊率はまだ50%と、先進国の中でも低い水準といわれている)(福田氏講演より)

企業の取り組み

 八千代エンジニヤリングのSDGsを意識した取り組みは、当団体が販売する「そうだったのか。SDGs」をグローバルフェスタで購入したところから始まった。会社は主に、官公庁や民間企業に対するコンサル業務を行っている。主要分野はインフラ系で、技術士、建築士、博士、RCCMの資格を持つ人がそろっている。業務内容においては、例えば水環境、生態系多様性環境、緑地・動植物の保全、環境教育の企画・運営、気候変動対策の点でSDGsのゴールに含まれる活動をしている。

 その中で環境計画部の自主的な取り組みとして、印旛沼流域環境体験フェアに参加した。出展内容は、「外来種(ナガエツルノケイトウ)を食べる」という経験を提供。ナガエツルノゲイトウ(以下、ナガエ)は印旛沼にもたくさん繁茂していて、降雨で川の流れるスピードが上がると切れてしまう。すると、降雨等で印旛沼の水位が上昇した場合、ポンプによって東京湾に排水するのだが、ここにナガエがつまってしまい、洪水被害が発生する可能性が起こる。大きな問題ではあるが、ナガエを除去するには多くの人と重機が関わる必要があり、さらに焼却は費用がかかる。つまり、ヒト、カネ、時間、場所がかなりかかることになる。

 これに対し、ボランティア活動もあるものの、持続可能性を考えると、新たな策を考える必要がでてくる。そこで、持続可能性の他に産学民官の連携、地域の活性化、外来種に対する理解というキーワードを念頭に、問題の解決方法を生み出すと共に、地域の活性化、印旛沼の持続可能な水循環系の確保に貢献するため、ナガエを食べることにした。イベント当日は雨だったにも関わらず、250人程の参加者が集まり、「ナガエを食べる」という行動が広まっていっている。

 重要なのは、楽しむということ。次年度の出展に向けては、新メニューを開発や、他の外来種も使用したフルコースを作るなど、沢山の案が出ているようだ。最終的には産学民官の連携により、印旛沼による利益の創出や水循環系の確保等につながる仕組みを作ることを目指して活動は続く。(吉田氏講演より)

第3部:交流会

 第1部、第2部のセミナーが終わり、第3部は全国各地で活動している、様々なセクターの方々との交流会の時間を設け、意見交換を行った。

大学生の私も企業の方、NGOの方、ユースとして活動している方など様々なセクターの方のお話を聞く機会があった。SDGsを通してやりたいことはそれぞれ異なるが目指している社会は一緒だった。企業もNGOも団体ごとに、得意なことは違う。年齢が違えば志も代わってくる。

 ただ、社会問題についての知識やノウハウを活かしたい人、解決に役立つ技術力を活かしたい人、交渉力を活かしたい人、今までの経験値を活かして今の社会を引っ張っている世代、12年後の社会を引っ張っていく世代、それぞれ色々な背景と思いを持つ人達の熱意が最終的に目指すゴールにうまく生きればよいなと思った。今回のイベントはそのための良き1歩になったと思う。

一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク

インターン

山中咲美里

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