Release: 「SDGsボトムアップ・アクションプラン2018」第1次提出分の発表について

最終更新: 5日前


2018年5月30日に開催された「SDGs推進円卓会議」において、(一社)SDGs市民社会ネットワーク(SDGsジャパン)は、稲場雅紀専務理事(円卓会議委員)を通じて、「SDGsボトムアップ・アクションプラン2018」の第1次提出分を発表いたしました。

これは、昨年12月にSDGs推進本部が策定した「SDGsアクションプラン2018」に対して、これを補完し、市民社会と政府がともに協力してSDGsを進めていくための市民社会側のフレームワークおよび政策提言文書として、SDGsジャパンがここ数カ月をかけて作成してきたものです。

このアクションプランは、SDGs市民社会ネットワークに参加する100近い団体からのフィードバックを整理して作られたものです。今回発表するものは「第1次提出分」であり、まだ完成したものではありません。今後、本年の12月に開催されるSDGs推進円卓会議やSDGs推進本部の会合に向けて、より広い市民社会や専門家などのコンサルテーションを行い、完成させていきたいと考えています。

本「ボトムアップ・アクションプラン」では、政府の「アクションプラン」が提示する「三本柱」に対して、それを補完し、包含する形の「三本柱」を立てています。まず、政府は一本目の柱として「ソサエティ5.0(=科学技術イノベーション)の実現を通じたSDGsの達成」を掲げていますが、科学技術イノベーションをSDGsの達成につなげるためには、社会の側の体制整備が必要です。懸念される大量失業に関する「教育・雇用・包摂」、人間疎外に対する地域や社会の受け皿の整備、格差拡大に対するグローバルな対応、などが必須であり、政府と社会セクターが連携してこの領域に取り組む必要があります。

政府が掲げる二本目の柱が地方創生です。「先進的モデル自治体の支援と横展開」という政府の方針に対して、まだSDGsに取り組んでいない自治体への働きかけや、そこに生活している人々がSDGsに取り組めるような環境整備が必要です。人口減少の中で、外国人の受け入れなどの展開も必要であり、「外国にルーツを持つ人々との共生社会の形成」が不可欠です。NGO/NPOが政府や地方自治体と連携して取り組むべきことは多いと考えます。

三本目の柱が、「次世代・女性のエンパワーメントと人間の安全保障」です。市民社会としては、「だれも取り残さない」日本・地球社会の実現のために取り組んでいる。貧困・格差の是正、より徹底したジェンダー平等政策の導入、「だれも取り残さない」地球社会の構築を支援するための援助におけるNGOの主流化などが必要と考えます。政府の「三本柱」を補完し、これを包摂する形で、市民社会と政府や地方自治体、民間セクター、アカデミア、国際機関などが連携して、これら幅の広い取り組みを進めていくことで、SDGsの達成に近づくことができます。政府は市民社会との連携をこれまで以上に重視する必要があります。

SDGs達成のための推進体制についても、改善に取り組んでいく必要があります。SDGsの基本は、「だれも取り残さずに」「貧困をなくし」「持続可能な社会・経済・環境に移行する」ことです。そのためにはあらゆる人々の参画、熟議と、スピードをトレードオフにしない形で実現する推進体制が必要です。「SDGsボトムアップ・アクションプラン」では、現在の推進体制の短期的な改善のため、3つの提言をしています。

(1)円卓会議の最大活用:現状では円卓会議が十分に活用されているとは言いにくい状態にあります。「実施指針」や「アクションプラン」の策定については、必ず円卓会議で検討する必要があります。また、分科会を設置するなどして活動を活発化し、政策立案段階からマルチステークホルダーの参画を保証することが必要です。

(2)実施本部の強化:SDGsは国際的な課題のみならず、国内対策が主要な部分を占めており、官邸、内閣官房、内閣府等々、各省庁が積極的に動いています。現在のような、外務省が一元的に事務局を担う体制から、より統合的な体制への移行が必要ではないでしょうか。

(3)SDGsの「一丁目一番地」である「貧困・格差の解消」、「持続可能な生産・消費パターンの実現」を実現するために、政府が政策を総動員して「アクションプラン」に位置付ける必要があります。また、既存の施策をSDGsの視点から見直し、SDGsを主流化する必要があります。

「SDGsボトムアップ・アクションプラン2018」では、この「緊急三提言」を踏まえつつ、中長期的には、現在の「推進本部」「実施指針」を軸とした体制から、SDGs達成のための「基本法」をベースとする体制に移行することを訴えます。少子高齢化の急速な流れの中で、日本は「つづく日本の構築」と「つづく世界への貢献」を国是とする必要があります。そのため、「持続可能な社会」基本法を制定して、これに基づく国造りが不可欠と考えます。

SDGsジャパンでは、SDGsの達成、貧困のない持続可能な経済・環境・社会づくりのために、政府、市民社会、民間セクター、国際機関、アカデミアなど、すべての人々が協力してSDGsの達成を目指すことを呼び掛けます。「SDGsボトムアップ・アクションプラン2018」についても、そのためのツールとして、中身をよりブラッシュアップしていきたいと考えています。

以上

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