SDGs採択から7年。SDGsジャパン共同代表理事よりメッセージ


2015年9月25日にNYで開催された国連総会で採択された持続可能な開発目標(SDGs)。採択から7年を迎え、SDGsジャパン共同代表理事よりメッセージが寄せられました。

 
危機を越える叡智をあきらめずに模索する

SDGsジャパン共同代表理事 三輪 敦子・大橋 正明

採択時に想定しなかった危機を克服し、「続く未来」を創造できるかどうか、SDGsは、まさに正念場です。環境と社会と経済を取り返しのつかない状態に追い詰めつつあった気候危機に、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が加わり、2022年2月にはロシアによるウクライナ侵攻が発生しました。それにより、環境のさらなる悪化、そして深刻な飢餓の発生が懸念されています。


想定しなかった危機は、「平和」が持続可能な開発の前提であり基盤であることを思い知らさせてくれました。SDGsの重要な要素である「5つのP」を構成する「平和(Peace)」、そして「目標16:平和と公正をすべての人に」の本質を問い直し、核兵器の廃絶や軍縮などの根本的な課題に目を向ける必要があります。気候危機については、人間の活動と地球温暖化との関係等、SDGs採択以降の新たな科学的知見も蓄積してきています。これまで世界各地で流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)やエボラウイルス病等の経験を踏まえ、感染症対策や知的財産権の在り方に国際社会がもっと取り組む必要があったことにも改めて気づかされました。


これらの課題が、女性・少女、障害者、外国籍者、先住民族、高齢者、ユース等を始めとする取り残されがちな人たちのなかの最も脆弱な人たちに最も深刻な影響を及ぼし、貧困、飢餓、健康、教育に関する状況がさらに悪化していることも私たちは目にしています。


国連の全加盟国が合意したSDGsが内包する弱点を乗り越え、「続く未来」を模索する必要があります。そして、どんなにSDGsが危機に瀕しているとしても、その重要性が減じることはないことを確認することも以前に増して大切です。万能の処方箋ではないにせよ、今、私たちが手にしている最も包括的な道しるべであることは確かです。


日本は、ジェンダー平等は言うまでもなく、脱炭素を始めとするSDGsの各目標に関して、周回遅れ以上の状況にあります。高度経済成長の成功経験から一刻も早く脱却し、危機感を共有し、変革のための意思とパッションを集める必要があります。


2030年への道筋がその先をつくります。国連創設時以上とも言える危機を前に、2030年をどのように迎えるかが「私たちの未来」を決定します。SDGsを導きの糸として、危機を克服するための叡智を模索し希望を見いだすしか道はありません。「あきらめたらそこで試合終了」です。日本にとって、そして世界と地球にとって。


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