「持続可能な開発報告書2020」公表 日本は17位に後退
ドイツのベルテルスマン財団(Bertelsmann Stiftung)と持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN:Sustainable Development Solutions Network)の報告書「持続可能な開発報告書2020」(Sustainable Development Report 2020)が6月30日に刊行されました。同報告書によれば、日本は、2019年の15位からランクを2つ落とした17位という結果となりました。
「持続可能な開発報告書2020」p.270
SDGsの達成に関わるCOVID-19の影響を分析した同書では、アフターコロナの時代にSDGsが政策策定の指標になること、他方でパンデミックによるSDGsの進捗が停滞・交代するおそれが指摘されています。
昨年の15位より17位にランクを落とした日本では、17のゴールのうち赤くなっている5つが取り組みが不十分であると評価されています。
ゴール5:ジェンダー平等
ゴール13:気候変動
ゴール14:海の生物多様性
ゴール15:陸の生物多様性
ゴール17:パートナーシップ
また、取り組みが後退している目標として、ゴール10「不平等をなくそう」が挙げられました(上記270頁の赤字の矢印のもの)。これは、「パルマ比率(Palma ratio:全世帯を所得の大きさで10階級に分類したとき、最富裕層と下位層40%の所得比)」と66歳以上の高齢者の貧困率」の改善が見られないことが理由となります(詳細は271頁参照)。
同報告書では上位20位の国は以下の通りです。
SDG Index 2020 Rankings カッコ内はスコア
スェーデン(84.72)
デンマーク(84.56)
フィンランド(83.77)
フランス(81.13)
ドイツ(80.77)
ノルウェー(80.76)
オーストリア(80.70)
チェコ共和国(80.58)
オランダ(80.37)
エストニア(80.06)
ベルギー(79.96)
スロベニア(79.80)
英国(79.79)
アイルランド(79.38)
スイス(79.35)
ニュージーランド(79.20)
日本(79.17)
ベラルーシ(78.76)
クロアチア(78.40)
大韓民国(78.34)
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